■「ムショボケ」という壁…コミュニケーション能力の喪失
社会復帰を阻む問題として「ムショボケ」がある。山下氏は出所後の経験として、「6年間、社会に出ていなかった。現金で買い物するのは6年ぶりで、それだけでドキドキした。出所してすぐファストフード店に入ったら、以前は紙のメニューを見て注文していたのに、店の中には映像が流れていてタッチパネルになっていて、これどうするのかなとなった」。
松浦氏も「刑務所の中では考えることをやめさせられる。決めたことだけをひたすらやる環境で、少しこうしたらよくなるのに、と思っても意見を言うことを完全にシャットアウトされる。考えること、発言することをやめることが染み付いてしまい、出てきても社会で自発的に手を挙げて発言するとか、何か許可を取らないと動けないという感覚が残ってしまう」と明かした。
刑務所での勤務経験があり、元法務官僚、龍谷大教授の浜井浩氏一氏は、この問題を裏付けるデータとして、「善意を知った上で雇ってくれる協力雇用主の企業に就職した人の半数以上が、半年以内に辞めている。理由の一つが、コミュニケーションが取れないことだ。仕事でわからないことがあっても聞けない。どう聞いていいかわからない。何度も同じミスを繰り返し、いたたまれなくなって辞めてしまうケースが非常に多い」と説明した。
(『ABEMA Prime』より)
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