■「動物園不要」論の背景と、受け入れ先問題の現実
今井氏は動物園そのものについても「見せ物にして人間の娯楽のために動物を利用しており、それは搾取だ」と明言し、「展示自体は良くない」との立場を示している。女性がショーケースに入って見られている状態に重ね、「本人が望んだことなら問題ないが、動物には聞けない。相手の自由を奪って私たちは楽しんでいる。それは相手からしたら暴力だと思う」と語る。
白輪氏はこれを「100か0かの話ではない」と受け止め、「実際に動物を見ることで、画面ではわからない匂いや大きさの迫力も学べる。飼育していく中でわかってくる生態も多く、その知見なしに自然の保全はできない」と動物園の意義を主張する。また、「野生個体を捕まえて連れてくるのはワシントン条約の問題もあってほぼ不可能。共同保護計画という国際的な取り決めに基づいて連れてくるのであり、見せ物にしたいから連れてくるという話ではない」と強調する。
■「動物は私たちと同じように、誰かだ」
