危機管理を行う“政権チーム”の不在
そんな時、安倍政権を支えたのが、官房長官の菅義偉氏と、首席秘書官の今井尚哉氏。一方、高市政権は、官房長官に木原稔氏、総理秘書官には経産省事務次官(事務方のトップ)だった飯田祐二氏だ。
「安倍総理は2度目の総理就任早々に、靖国神社に参拝しようとした。しかし日中関係の悪化を懸念した今井秘書官が、文字通り体を張って止めた。そして安倍総理もそれを聞き入れた。これは一例にすぎないが、高市氏の周辺にはそういうことができる人がいない。そして野党や霞が関、さらにマスコミの情報なども入ってこない。だから危機管理が極めて弱くなってしまう」(青山氏)
その指摘を象徴するかのような対応が目立つ。まずは“文春砲”。週刊文春が報じた、先の総裁選や衆院選で候補者に対して作成されたとする中傷動画疑惑だ。衆院予算委(6月22日)で野党議員がこの疑惑をズバリと問うも、高市総理は「歯を食いしばって、働き続けてまいりました」「金曜の夜から今朝までほとんど睡眠も取っていません。一生懸命仕事をしています」と答弁した。
さらに国会答弁としては異例の発言も。「近日中に奈良の秘書の陳述書と、相手企業から送られてきた提案書、これを予算委員会の理事会に提出をしたい。それを持って本件に関する詳細な問いへの答弁とさせていただきたい」。
自ら答弁せず、書類でかわそうとする姿勢は、火に油を注ぐ結果となった。「こうした答弁は官房長官さえ知らされていなかった。後から周囲に『なんであんなこと言ったのか』と嘆いたという。答弁を1人で考えるから、自分の都合の悪い話になると感情的になってしまう」(青山氏)。
消費税減税でも荒れる党内
