定跡なき道をゆく18歳「得意戦法はない」将棋界の新鋭・山下数毅四段が明かす“逆転術”の真髄

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 当時タイトル戦を戦っていた同門の兄弟子・山崎隆之九段(45)は、「将棋界で一番、藤井(聡太)さんに迫っていける才能を秘めている」とそのポテンシャルを絶賛。同年代の藤本渚七段(20)も、「3歳年下でこんな人がいるなんてと愕然としながら指していた」と、その出会いの衝撃を振り返っている。

 これほどの圧倒的な実績と評価を持ちながら、山下四段の将棋観は極めて独特だ。得意戦法を尋ねると、「うーん、あんまりないですね」と苦笑い。自身の棋風についても「正直あんまりよくわかってなくて」とあっけらかんと語る。現代将棋において、定跡の深い研究や明確な戦型選択は必須とも言えるが、彼は特定の型に縛られず、定跡なき道をゆく。

 序中盤は本人曰く「毎回悩みながら指している」という力戦調。だが、彼の真骨頂は盤上が複雑化した終盤にこそある。兄弟子の澤田真吾七段(34)が「終盤力がある。筋に入ったらあっという間に相手を倒してしまう」と語るように、トップ棋士も認める圧倒的な読みの力こそが最大の武器だ。藤本七段も「序盤がものすごく早指しで、やってはいけない手をパパッと指してきて、あっさり(自分が)大優勢になった。なんだなんだと思っていたのが間違いで、終盤で怒涛の巻き返しを食らった。この将棋がこんなことになるのかと(驚かされた)」と、底知れぬ実力を証言する。

「劣勢な時に、怪しげな手で逆転するのが好き」
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