将棋界に彗星のごとく現れ、特例規定による昇段でプロ入りを果たした18歳の山下数毅四段。トップ棋士たちをも震え上がらせる彼の“怒涛の終盤力”と劣勢からの逆転術は、いったいどのようにして育まれたのか。その源流を辿ると、彼自身が「マニア」と語る“詰将棋”への異常なまでの探求心に行き着く。
山下四段が将棋の世界に足を踏み入れたのは、幼稚園の年中頃。驚くべきことに、最初は駒の動かし方を覚えて指し将棋から始めたわけではなく、詰将棋から入ったということだ。「iPadの詰将棋アプリが面白くてハマったのがきっかけでした」。画面上のパズルを解き明かす楽しさが、類まれなる才能の扉を開いた。
「全部知っていた」
