悪質アクティビストから「舐められている」日本 企業を守る規制強化の是非 良質アクティビストまで妨げる壁になる?

ABEMA Prime
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■「良質なアクティビスト」の役割 株主が言えることもある

アクティビストに狙われる企業
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 一方、アクティビストとして投資先企業のガバナンス改善に取り組むカナメ・キャピタルのパートナー・槙野尚氏は、「ウルフパックとは全く違う。我々は適法に株式を取得した上で、会社の価値を上げてほしいと思っている」と語る。槙野氏が手がけた事例として挙げたのが、時価総額約3000億円規模の医療機器メーカー・フクダ電子だ。「2019年から投資を始め、経営ガバナンス上の問題が分かった。やがて内部から、会長が本社地下駐車場に外国車を数十台駐車していたり、高級ワインの飲食代を会社経費にしていたりといった情報が寄せられた」と説明する。

 この情報を監査役に送り、会社が調査した結果、不正が認定されて会長は辞任。「最終的に会長が約1億5000万円を返還し、株価も上昇した。我々がいなかったらこの変化はなかった」と述べる。「経営者は会社の中で絶対的な力を持っており、40年間代表取締役を務めていれば周りはなかなかものを言えない。株主提案で従業員の賃金引き上げを求めたこともある。内部通報を考えたが社内では握りつぶされると感じた人が、株主に情報を託してくれたのだと思っている」と話す。

 槙野氏はまた、「株主の権利に制限を加えるなら、代わりに取締役会の機能強化を求めるべきだ。フクダ電子ほどのことをしても解任にならない国というのは、取締役会がかなり緩い。株主の権利を制限するなら、取締役会をもっと強くしてほしい」と訴える。これに対し神田氏は、「金融庁がコーポレートガバナンスコードの見直しを進め、経産省も成長投資につながるガイダンスを設けようとしている。経営者が自分たちの方針をしっかりと発信し、株主などからフィードバックを受けながらPDCAを働かせていくことをさらに前に進めていかなければならない」と応じた。

 2ちゃんねる創設者・ひろゆき氏は「提案がどんなくだらないものでも、最終的には株主が投票して決める。間違った投票をしたとしてもそれは株主の責任だ。株主提案を制限することで、株主が現経営に対抗できなくなる方が問題だと思う。短期で利益を上げるのが良くないかどうかも、株主が決めることだ」と主張する。

 経済学者・竹中平蔵氏も「日本はもともと物言わない株主が多かった。物言う株主を期待していたところ、その中で少し極端な人が出てきたということだ。物言わない株主がもっと責任を持ってちゃんと決めればいい。またPBRが悪いから、アクティビストから舐められている」と述べた。また、良質なアクティビストによる成功例として「(半導体メーカーの)キオクシアだ。東芝に対してアクティビストが『売れ』と言って切り出し、そこにブームが来て今では企業価値1位を争う規模になった。基本的にアクティビストの活動を毀損しない方向にするものだ」と語った。

 長堀氏は「株主提案権のハードルが上がったからといって、提案が減るとはあまり思えない。企業側からすると株主提案が来ると、中長期的な付加価値の創造という部分からエネルギーをそがれる。本来投資すべき本業への投資ができなかったり、新たな成長戦略に踏み切ることを様子見したりという実務的な影響がある」と話していた。
(『ABEMA Prime』より)
 

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