深刻な獣害…作業時間は平地の3倍「もう無理」400年続いた棚田に幕…「美しい風景」美談では片づけられない日本農業のリアル

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棚田管理の作業時間は平地の3倍

「田んぼは四角ではない。ひょうたん型、変形している。そうすると機械を操作するにも大変。かなり高低差があるでしょ。中で作業するときにも危険が伴う」(佐野さん)

 こうした棚田特有の条件が、担い手不足に拍車をかけていると指摘する。農業に詳しい公認会計士の佐藤宏章氏は「どうしても大型農業機械が入らないので、人手で作業をやらざるを得ない。ここが一番ネック。確かに美しい、綺麗。では、それ誰やるんですか?やはり所有者で、農家の方はやらざるを得ない。例えば作業時間、棚田と平地では約3倍違う。若いのであればできる。年取ったらできますか? 儲けが出るなら考えるけど、儲けが出ない」と、厳しい実情があると語った。

 77歳、同世代よりも体力はある。しかし急斜面の棚田では機械だけではできない作業が多く、草刈りひとつとっても足腰が強くなければ危険も伴う。「1週間から10日かかる。1日8時間はやれない、疲れるから」(佐野さん)

 手作業だけではない、棚田を維持するには田植え機やコンバインなど、数多くの農業機械も必要だ。佐野さんは「個人でやるには、これだけ揃えないとちょっと無理。1000万円近くかかる。共同でやるといったって、誰も手伝ってくれない。自分の田んぼはやるけど、他人にやらせたらみんな断ると思うよ」と話した。

若手バスケットボール選手たちの協力も…
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