■「実名が必要なケースは思いつかない」
AICX協会代表理事・小澤健祐氏は、「実名が必要なAIって何か、今考えてもそんなに思いつかない」と率直に語る。その一方で、「住所」については一定の必要性を認める。「犯罪歴と住所が組み合わさると、どの地域でどう育った人がどんな犯罪をする可能性が高いかという統計分析ができる。マンションの部屋番号までは要らないかもしれないが、この町に住んでいるくらいの情報は統計的に重要になる可能性がある」と説明する。
名寄せの必要性についても「同一人物が過去どんな病気をしていて、時系列でどう推移したかを追えないと、統計的に使えなくなってしまう可能性がある。40代・都道府県だけに絞ってしまうと統計的な価値が下がる。より精緻な情報があった方がいいという考え方はできる」との理解を示す。
一方で、今回の改正には問題もあると認める。「個人情報全般というのはやりすぎで、ちゃんとルールを整備しなければいけないのに、今はどんなAIを作るためにも個人情報全てを使っていいという乱暴さを感じる」。
また、データを提供しても国民が利益を実感できていないことが普及の障壁だとも指摘する。「中国では個人情報を出すとサービスが便利になるという感覚が国民の間で強い。日本ではデータを出しても自分が便利になっている感覚がないから出したくないよねとなる。ブロックチェーン的な考え方で、データを出した人が何かしらのフィードバックをもらえる仕組みができるといいかもしれない」。
■「課徴金もゆるい」「マスコミはノーマーク」
