■「ショルダーとショルダー」で生まれるつながり
家族に頼らず、孤立を防ぐことはできないのか。そんな中、いま「メンズ・シェッド」と呼ばれるシニア男性の居場所が 解決策として注目を集めている。趣味やものづくりを通し、集まった人同士、交流を図るための場所だ。
高齢者の孤独・孤立を研究する東北大学講師の伊藤文人氏は、メンズ・シェッドについて、「合言葉は『ショルダーとショルダー』で、男性はフェイスとフェイスで向き合って『あなたどうしたの』というやり取りが難しい。何か直さなきゃいけないものや作らなきゃいけないものを一緒に作業する中でコミュニケーションが生まれ、それが最終的に生きがいややりがい、仲間ができるという居場所だ」。
長年続けた仕事を辞めてから人と話す機会が激減したという利用者に取材したところ、「行くところができたのは楽しい。人と話しすることは絶対生きていく中では必要じゃないかな」と話していた。
ただ、こうした場に来ることさえ拒む高齢男性がいるのも事実だと伊藤氏は認める。「こういう場所に来てほしい人になかなか来てもらえないというジレンマがある。何をやるかも決まってないところに集まる人たちはスキルがあったり自信がある人が多く、スキルがないとか、自分なんかいても何もできないと思っている人たちはどうしても尻込みしてしまう」と語る。小さいコミュニティでは「あの人がいるから私は行かない」という人間関係のトラブルが発生することもある。
タケルさんは、「父はそういう居場所ができても絶対に行かないと思う。決まった人としか話さなくなってしまっている立場なので、孤独をこじらせてしまっている方々をどうやってケアしていくかに興味を持った」との考えを示した。
伊藤氏は「若い世代と高齢者では、孤独を感じる背景もアプローチもかなり違う。世代間交流も大事だが、支援される側という考え方を少し変えた方がいいかもしれない」とした。
(『ABEMA Prime』より)
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