■男性が孤立しやすい背景
高齢者の孤独・孤立を研究する東北大学講師の伊藤文人氏は、日頃のちょっとした手助けを頼れる人がいないと答える割合が、「高齢単独男性世帯では約23%であるのに対し、高齢単独女性世帯では約7%にとどまる」と説明する。「男性ほど助けを求めることに対してハードルが高いと思う。輪に入ろうとして失敗するのが怖いから腕組んで待つ、というのは大いにある」。
プロデューサーの若新雄純氏は、地域ボランティアの現場での観察として、「圧倒的におばあちゃんが人気で、おじいちゃんは人気がない。100人いたら手を動かすおじいちゃんは2、3人。おばあちゃんたちは口も動かしながら手も動かしているが、定年退職して肩書きがなくなったおじいちゃんは、役割を与えられて『どうぞ』と言われないと何もしない。呼ばれて初めて『なら、やろうかな』という人がいっぱいいる」と話す。
この点について、「昔は家長制度から続く男性特権みたいなものがあって、家でも会社でも立場が与えられていた。それが急激に剥がされてきた今、ちょうど転換期にある」との見方も示した。高橋氏は「家庭も職場のウェットな人間関係もなくなってきている。人が孤独になりやすい状況がある。かつ『迷惑かけてもいいんだ』をやってみないと分からない」と述べた。
■孤独・孤立を防ぐためには?
