■海外事例に見る「戻し」の反動増リスクと現場が抱える実務的負担
議論は、一時的な減税がもたらす経済的な反動リスクや、現場の事業者が直面する課題にも及んだ。番組ではフィンランドの事例が紹介された。フィンランドでは美容室の税率を22%から8%へと5年間に限って引き下げたが、税率を元に戻した際、価格が下落前の水準を大きく超えて上昇する「反動増」が起きたというデータが示された。
峰島氏は「国民会議のヒアリングでも、減税時は思ったより価格が下がらず、増税時には思ったより上がってしまう傾向が指摘されている。日本も無縁ではない」と警鐘を鳴らした。パックン氏も「お店側は7%減税されても、価格を全額下げずに利益にしてしまう傾向があり、結局末端(の消費者)には届かない」との見方を示した。
さらに、税率を「0%」ではなく「1%」とした背景には、実務上の大きな障壁がある。多くのレジシステムは「0%」を入力する前提で作られておらず、「0%」と「非課税」では会計上の扱いが異なるため、プログラムの作り直しに最長で1年ほどの改修期間を要するという。また、飲食店においては、イートインが10%のままであるのに対し、テイクアウトが1%となるため、現場の実務負担は大きい。
政治ジャーナリストの岩田明子氏は「言ったことは必ずやるというのが高市総理のトレードマークだが、過去の安倍政権で消費税を2回上げた際はものすごい政治エネルギーを使った。2年後は私の責任で上げると言った時に、どういう理屈で上げることが確約されているのかをきっちり見せると皆さん納得いくのではないか」と指摘した。
一方で、EXIT・兼近大樹は、国民感情の観点からこう語った。「どんなに間違っていても、国全体で消費税を下げようと騒いでいた空気感がある以上、絶対にやらなきゃいけない。消費税を下げないと国民の溜飲は下がらない。一度やってみて、その先どうなったかを全員に分からせない限り、不満は下がらない」。
(『ABEMA Prime』より)

