■シリコンアイランドが示す「災害レジリエンス」の可能性
今回の震災では、TSMCをはじめとする半導体関連企業が集積し「シリコンアイランド」と呼ばれる九州の半導体産業への影響も注目された。10年前の熊本地震以降、被災前の姿に戻すだけでなく、地域の発展につなげる「創造的復興」が進められ、その中で整備された工場は、耐震・免震対策が進んでいたことから、被害を抑えられたという。
木村氏は「創造的復興の過程でできた工場は耐震化・免震化をしっかりやっている。震度がおよそ3段階下がるほどの免震・耐震構造を備えており、震度6の揺れが実際の工場内では震度3程度に収まるようなものになっている。今後も工場の進出が続いていっても大丈夫だと思っている」と語る。
この点について文筆家・佐々木俊尚氏は、産業を支える災害対応力という観点から10年間の熊本の歩みを評価した。「産業にとって大事な災害対応は”レジリエンス”、つまり回復力・復元力だ。熊本地震から10年が経ち、TSMCにとっても地震が起きることは想定内。その上で、震度7の地震が起きたときにどうやってすぐに復元できるかを前提にして動いていく。九州は原発が再稼働して電力が安いとか、アジアに非常に近いとか地の利もある。それに加えて、地震が起きてもすぐに復元できるという災害復元力を、熊本がこの10年で繰り返された地震を経験することで培ってきたということは言える」と述べ、熊本が災害大国・日本における新たなモデルを示しつつあるとの見方を示した。
(『ABEMA Prime』より)

