■「潰したくないっていうのが一番の決め手」
新卒辞退し、家業を継ぐ決断をした中村氏は、「大学3年生の時、父に『100年続いたお店を畳もうと思う』と言われて、考え込んだというか、やりきれない気持ちというか。潰したくないっていうのが一番最後の決め手になった」と語る。
幼い頃から家の工場に毎日遊びに行き、漬物を食べて育ってきたという中村氏にとって、廃業の言葉は到底受け入れられるものではなかった。「他のところに就職するぐらいだったら、家業を続けたい。人生を賭けて覚悟を決めて入った」と述べる。一方、父は業界の厳しさを理由に「やめた方がいい」と最初に言ったといい、将来を心配する親心を押し切る形で茨の道に飛び込んだ。
入社後、改めて父を見て気づいたことも多いという。「当然だが、漬物のことは何でも知ってるんだなとか。地震の時もコロナも耐え抜いて、父は本当に漬物一色だと思う。尊敬する」と話す。
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