■報道における公益と個人プライバシーのバランス
フリーアナウンサーの柴田阿弥は「これは公益と個人のプライバシーのバランスの問題だ」と切り出した。「ご遺族の方がもしかしたら探していらっしゃるかもしれない。それを報道で知るためにも身体情報が必要な場合がある。今回は事件か事故かもまだ分からない状況で、捜査も早く進めないと、事件だった場合には別の被害者が出るかもしれない。身元特定という重大な課題を優先していると思う」と述べる。
また報道の表現についても言及し、「各社の報道では『生物学上の女性と見られる』との表現で断定はしていなかったと思う」と話した。これに対して村田氏は、「『生物学的女性』という言葉は2020年以降、トランスジェンダーへの攻撃の文脈で使われてきた言葉でもある。報道の仕方という意味では、『女性と見られる』や『生物学的女性』ではなく、『性的特徴は女性を示している』といった書き方の工夫が必要だったろう」と語った。
柴田はこれを受け、「よくない言葉の使い方をしてはいけないのはもちろんだが、身元特定という1分1秒を争う公益性の高い場面では、分かりやすくかつ多くの人に誤解のない言葉で届けなければならない。差別用語がない限り、身体的特徴の羅列において言葉狩りになってしまうのは良くない」と持論を展開した。
■外見が報道されることの意味
