しかし、盤外で後れを取っても決して揺るがないのがレジェンドの強さである。先手番となった西田六段が意表の雁木を志向し、対局は相居飛車の将棋へと展開していく。持ち時間を大きく削った西田六段に対し、羽生九段は終始盤上を圧倒。的確な指し手で西田六段にバランスを取らせず、最後は見事に受けなしの状態へと追い込んだ。解説を務めた鈴木大介九段(52)が「複雑な将棋だったが、玉に対する距離感に差が出た」と総括する完璧な内容で、羽生九段が88手で快勝を飾った。
盤外の奇襲を跳ね返し、百戦錬磨の底力を見せつけた羽生九段の勝利により、北関東軍団は完全に勢いづいた。その後の対局でもチーム全体で躍動し、終わってみれば5勝2敗というスコアで九州を撃破し、見事に決勝への切符を掴み取った。8月29日に行われる決勝戦では、予選で敗れた因縁の相手である中国・四国ナヴィセトスと激突する。最強のドリームチームがリベンジを果たして悲願の優勝を飾るのか。両チームのプライドが激突する最終決戦の行方が、今から待ち遠しい。
◆JEMTCスペシャルABEMA地域トーナメント2026 超早指しの『ABEMAトーナメント』と『地域対抗戦』が融合した新シリーズ。全国を6つの地域ブロックに分け、全8チームによって競う団体戦。各チームは監督1名とドラフト会議で指名された棋士4名の計5名で構成される。予選は4チームずつ2リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出。試合は5本先取の9本勝負で、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。今大会より「先手番入札制度」を採用。対局開始前に持ち時間を「競り」にかけ、提示した時間がそのまま対局時の持ち時間からマイナスされる。
(ABEMA/将棋チャンネルより)


