■「得票率に応じた議席配分に近づける」チームみらいの主張
峰島氏はサンラグ式の狙いについて、「目指しているのは、得票率に応じた議席配分にできるだけ近づけること。票が30%入った政党は、議席数も30%程度であるべきだと多くの人が思うはずだが、ドント式はそうなっていない。大政党には得票率よりも高い議席保有率が与えられる。サンラグ式にすることでそれを是正していこうという提案だ」と説明する。
チームみらいが今年の衆議院選挙の得票数で試算した結果によると、ドント式とサンラグ式の比較では、自民党が14議席減、国民民主党が1議席減となる一方、れいわ新選組は6議席増、日本保守党は4議席増となるなど中小政党で増加が目立つ。峰島氏は「得票率と議席占有率のズレの平均がドント式では2.3ポイントなのに対し、サンラグ式では0.7ポイントと大幅に縮まる。これは数学的にも証明されており、より民意を反映した仕組みだと言えると思っている」と語る。
和田氏はサンラグ式について得票率に応じた議席配分に近づける方法として評価 し「比例に近づける方法としてはかなりいい、ほぼ最善に近い方式だ」とした上で、懸念点を示す。「ドント式では政党が分裂しても有利にはならないが、サンラグ式では2つに分裂した政党の議席合計が元の政党より増える可能性が生じる。分裂の誘因があり、小党分裂に向かう危険性がある。“ワンイシュー政党”のような小政党が過大な影響力を持つ恐れもある」と述べる。
それより重要だとして和田氏が指摘するのが、比例ブロックの問題だ。「四国は4県合わせても横浜市より人口が少ない。中国地方も5県あるが、神奈川県より人口が少ない」とした上で、定数が多くなるほど比例性が高まると説明。「定数があまり小さな比例ブロックを作っても」と、現在のブロック分けに疑問を呈した。 近畿大学 情報学研究所 所長 夏野剛氏も「比例の11ブロックを単一ブロックにした方が民意を反映する。それをチームみらいが言うならすごく共感できる」と語る。
また、1票の格差について、2ちゃんねる創設者・ひろゆき氏が「島根と東京でかなり違う問題など、もっと大きな問題がある。それをそのままにして選挙システムの細かいところだけ変えようとしているのは、チームみらいへの失望を生んでいるのではないか」と指摘すると、峰島氏は1票の格差の重要性を認めつつ、「死票の問題も非常に深刻だ。日本では約半数が死票になってしまっており、特に与党がほぼ固定されている日本では、自民党以外の支持者が長期にわたり自分の票が死票であり続けている状況が投票率低下につながっている」と説明した。
■「サンラグ式だけでは不十分」順位付け投票という提案
