そして、極限の早指し戦ならではの「最高心拍賞」を受賞したのは、驚異の176bpmという数値を叩き出したTDIルシーグ横浜の斎藤明日斗六段(28)である。予選の中部トライキングスの服部慎一郎七段(27)との激闘で記録したこの数値について、斎藤六段は「服部さんとはその前に大舞台での対局があって、その対局敗れていてリベンジしたいという気持ちが強くあったのを覚えていて、気持ちも高ぶってその対局に臨んだのを覚えています」と熱い胸の内を吐露した。
さらに「本当に(決勝戦の)最終局はヒヤッとする場面もあったんですけど、ちょっと VAR で見ないとわからないなと思っていました(笑)。ギリギリ一点差でしたね」と、決勝で藤井竜王・名人と吉池四段の心拍数が急上昇し、あわや記録更新かと思われた場面をユーモアたっぷりに振り返り、会場の笑いを誘った。
この斎藤六段のユニークなスピーチを受けて、静かに闘志を燃やしたのが藤井竜王・名人である。表彰式の最後、今後の抱負を問われた際に「次はぜひ『最高心拍数賞』を目指したいと思いました」とまさかの宣言が飛び出すと会場に詰めかけたファンも大盛り上がり。盤上の絶対王者が、“心拍王”という異色のタイトル獲得に名乗りを上げるという予想外のフィナーレとなり、真夏の将棋界を熱く焦がした祭典は最高の笑顔に包まれながら幕を閉じた。
◆JEMTCスペシャルABEMA地域トーナメント2026 超早指しの『ABEMAトーナメント』と『地域対抗戦』が融合した新シリーズ。全国を6つの地域ブロックに分け、全8チームによって競う団体戦。各チームは監督1名とドラフト会議で指名された棋士4名の計5名で構成される。予選は4チームずつ2リーグに分かれ、上位2チームが本戦トーナメントに進出。試合は5本先取の9本勝負で、対局は持ち時間5分、1手指すごとに5秒加算のフィッシャールールで行われる。今大会より「先手番入札制度」を採用。対局開始前に持ち時間を「競り」にかけ、提示した時間がそのまま対局時の持ち時間からマイナスされる。
(ABEMA/将棋チャンネルより)


