■「全ての交流がない」——今回行かなければならなかった理由
伊佐氏はかつて北京の大使館で一等書記官として勤務し、日中外交の最前線に立った経験を持つ。伊佐氏は今回の訪中の背景について、「これまではどんなに日中関係が悪くても、担当者同士はお互いに連携が取れていた。ところが今は、政府間の交流もない。学術間の交流もゼロで、文化交流もない、青年交流もない。本当に全てがない」と語る。
この状況が日本の経済や様々な分野に影響を与え始めているとして、伊佐氏は「このまま行っても、おそらく日本の国益を損なうだろうという思いがあった。だからまず直接会って、私たちのプライオリティは何なのか、中国側の改善に向けた条件は何なのか、お互いに探ることが大事だと、対話の糸口をどうやって掴むかという意味で、こちらからオファーした」と説明する。
訪中について「招待されて行った」と報じたメディアもあったが、伊佐氏は「あれは間違い」と明確に否定した。今年2月に日本側から提案し、中国側が検討した結果、「それなら対面で会いましょう」と5月に回答があったという。
議員団の規模については、日中友好議員連盟のような大規模・高レベルの訪問では「日中関係がこれでOKになりました、というメッセージになってしまい、中国側も受け入れにくい」と伊佐氏が判断。「本当に議論したかった。それなら各党一人ずつで実質的な話をする中堅ぐらいの我々がいいだろうという思いがあった」と背景を語った。
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