■「行ったことは一歩だったか」——訪中の意義をどう評価する
国内では批判的な声も多く上がった。「へりくだってまで会いに行く必要があるのか」「言われて帰ってきただけではないか」といったネット上の声に対し、伊佐氏は「今回、中連部の副部長との間で合意したのは、今回の直接・率直な意見交換は『正常化に向けた雰囲気作り』であるということ。両者一致した」と成果を主張する。
解決したと胸を張って持ち帰ることができれば良かったとしつつも、「最初からそこまでの結論にたどりつくとは思っていない。全く担当者すら会えていない中で初めてこれができたということは大きな一歩だ。この後もしかすると少しレベルを上げて、日中友好議員連盟が行くとか他の団体が行くとかつながっていけばいい。そして文化交流が復活し、日本のアイドルのコンサートだけやりましょうかとなっていければいい」と語った。
また、伊佐氏は「日中友好」という言葉を今回の訪中で一度も使わなかったと明言。「私たちの目的は日本の国益だ。戦略的互恵関係とは言うが、友好とは言わない。それはもう前の時代だと思っている」。そして「価値観が違う国とは外交しないというのは逆だと思う。意見が違うからこそ会って、お互いに合意できるところは何なのかと探るのが外交だ」と主張する。
伊佐氏と同じ中道改革連合の衆議院議員である泉健太氏も「日本にいると『わざわざ行って何か言われて帰ってきた』と言われがちだが、実はそうではなくて、こちらから様子をみに行って、今こういう雰囲気でものを喋ってるんだということを得て帰ってくるという考え方もある。その意味で伊佐さんの今回の(訪中)団はとても成果があったし、今後もなんらかの形で増えていくはず」と見解を述べた。
中国情勢に詳しい東京財団・主席研究員の柯隆氏は、今の中国が習近平政権下で「統制が非常に強くなっており、トップが一言言うと下が絶対に動けない」状況にあると指摘した上で、「今の伊佐さんの取り組みは意義があると思う。ただ、日本という国全体の戦略が見えない。ビジョンがない中でミッションをどこに走らせてもしょうがない。プランAを言ったら相手は必ず反発してくる。プランBを持っていなければ言わない。プランA、B、C全部揃えてから言う…今の日中の状況は、私から見ると子どもの喧嘩で、今ルーズ・ルーズのゲームに入っている。日本の戦略を構築することが重要なポイントだ」と訴えた。
(『ABEMA Prime』より)
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