■「規制が全く追いついていない」
議論は法整備の遅れにも及んだ。伊瀬氏は「マンションに関しては規制があり、例えば東京都日野市では高さ25mに制限されている。しかし、そこにデータセンターは想定されておらず、そこに80mの計画が出てくる。規制が全く追いついていない」と指摘した。
続けて、「建築基準法第2条にある『特殊建築物』にデータセンターは含まれていない。火災の危険があったり、周辺に影響を及ぼすものは“特殊建築物”として位置づけられるが、データセンターは“一般建築物”として事務所扱いになる」と説明。実態と位置づけが乖離しているとして、「必要な建物ではあるが、危険性も踏まえ、用途規制を行う上で区分を明確にしてほしい」と求める。
「制限を設けていない国や地方自治体側の問題では」との問いには、「おっしゃる通りだ。行政は先を読んでコントロールしていかないといけない」と応じた。
データセンターの電力問題に詳しい「エネルギー経済社会研究所」代表の松尾豪氏は、規模感をこう説明する。「今できているデータセンターは受電容量が25〜50メガワット、場合によっては100メガワット。湾岸の工業地帯にある工場が、1個あたり50〜100メガワットだが、それが1棟にギュッと集まり、家の横に建つ」。
「これだけ大量のエネルギーを消費する施設が、アセスメントもなく建ってしまう現状には課題がある。工場立地法の対象にもならないので、工場のような位置づけを考えていく必要がある」と指摘する。
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