■「警察が変わっている」という認知を広げる必要性
人手不足解消に向けた処方箋としては、複数の観点から議論が展開された。中道改革連合の衆議院議員・泉健太氏は「テーザーガンの導入や空調服、ウェアラブルカメラなど、安全で魅力的な業務ができる新たな装備品をどんどん導入していかなければならない。未だに刺股というのはちょっとないと思う」と主張する。
高野氏は犯罪の質の変化への対応について、「ITパスポートと同様の資格を刑事部門の捜査部門の人は全員取らなければならないという取り組みを4、5年前から始めており、捜査に必ずITが使えるような形にしている。ただIT部門と技術部門は今後人材の取り合いになるので、専門枠をもっと増やすことも必要だ」と述べる。
採用促進のための情報発信についても課題が指摘された。安齋氏は「警察が変わっている、魅力があるという認知度を拡大していくことが必要だ」と主張する。高野氏も「警察はこれまで情報発信が非常に下手で、あまりやってこなかった。都市伝説的な誤解を否定しないことでイメージが悪くなっていく面もあるので、しっかりした情報発信が大事だ」と続けた。
また、警察官のキャリアの出口についても議論が及んだ。安齋氏は「メンタル的な強さは身につくが、一般企業で必要とされるポータブルスキルの観点では難しい部分もある。35歳などになると企業からは必要とされにくくなる」と指摘した。一方で「失敗を報告しても許されるし、それに対してカバーができるという失敗の回数を保証できるかどうかも、メンタルを育てる上では重要だ」とも述べる。
高野氏は採用を巡る悪循環についてこう総括する。「かつては景気が悪い時期に警察官の給料が相対的に高く、辞めると給料が3分の1になるイメージがあったため中途退職者は少なかった。しかし今は景気が良くなり、仕事が厳しくなって辞めていく中途退職者が増えている。これが悪循環になっている」と語った。安齋氏は「警察官になってよかったと思っているかどうかを含め、警察が変わっていっているという事実が知られていないことが多い。そこの認知度をしっかり拡大していくことが、人手不足解消への第一歩になる」と訴えた。
(『ABEMA Prime』より)
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