■面接を信じない——抱月工業の「タダメシ会」採用
番組には、3年前から新卒採用における面接を廃止した抱月工業株式会社の取締役CHRO(最高人事責任者)・弓指利武氏も出演。面接の代わりに採用しているのは、「タダメシ会」から始まる対話型のプロセスだ。
弓指氏はその仕組みをこう説明する。「説明会をやめて、まずご飯会からやろうということで、飲みながら話している。基本的に緊張させることは企業側が負けなんですよ。学生も社会経験が浅いですから、そこをフランクな空気の中で喋ってもらう場として、まずは飲み会で。ただでご飯食べれるよということで来てもらい、もし興味があれば会社を見に来たらどうですかという仕組み」だという。1回あたり多くて10人弱、少ない場合はマンツーマンで行い、お酒も交えながら話す。「本心がポロッと出てきたり、その人の人柄が全部分かる瞬間がある」と手応えを語る。
その後は工場見学のステップを経て、「フィールドワーク選考」として社内での振る舞いを観察する。弓指氏は「面接の場合は面接力は分かるが、仕事での行動力は見えない。実際に社内でどんな動きをするかを見たい」と、面接を廃止した理由を説明する。最終的には適性検査(性格診断)を組み合わせ、定性的な観察と客観的な指標の両面で判断するという。新卒採用の規模は年間5名程度で、飲み食いを含めると50〜60人とやり取りする計算になるが、「1人当たり25万円程度のコストで、マッチした人が採用できる。採用に責任も持てるし、受験した人にとってもハッピー」とメリットを述べた。
弓指氏はまた、「実は面接で(採用試験をしていたら)落ちたであろう人を、そうじゃない形で取ったことで活躍しているケースがある。本人にも『君は多分面接だったら落ちていると思う。でも喋れば喋るほど面白い』と伝えた」と明かした。
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