将棋の「伊藤園お~いお茶杯第67期王位戦七番勝負」第6局が9月8日、神奈川県秦野市の「元湯 陣屋」で対局が行われている。防衛と7連覇を目指す藤井聡太王位(竜王、名人、棋聖、棋王、王将、24)に、王位初挑戦の伊藤匠二冠(叡王、王座、23)が挑む大一番。対局は先手番の伊藤二冠の誘導で角換わり相早繰り銀へと進み、難解な中盤戦を前に12時30分からの昼食休憩に入った。
藤井王位がシリーズ成績を3勝2敗とし、タイトル防衛に“王手”をかけて迎えた運命の第6局。カド番に追い込まれた伊藤二冠の先手番で幕を開けた本局は、両者ともに得意とする角換わりへと進展した。その中で伊藤二冠が選んだのは、自身としてはやや珍しい作戦である早繰り銀。今期の王位戦挑戦者決定戦での羽生善治九段戦でも採用して勝利を収めており、この大一番に向けてさらに研究を深めてきたとみられる勝負術に、ファンや関係者から大きな注目が集まっている。
この序盤の進行について、ABEMAの中継で解説を務める阿部光瑠七段(31)は「伊藤二冠が誘導している印象を受ける。伊藤二冠は想定通り、研究通り進んでいるのではないか」と分析。さらに、対する藤井王位の応手については「どこまで研究されているのか。知っていて長考していたのか、研究から外れて長考していたのかでだいぶ変わってくる」と言及した。「持ち時間の差もついているので、そういったことも含めてどういう感じなのか」と語り、序盤から早くも消費時間に生じた差が今後の展開に与える影響を重要なポイントとして挙げた。
歴史ある“将棋の聖地”を舞台に、序盤から盤上の主導権を巡って静かな火花を散らす両者。午後からの対局再開後、伊藤二冠が用意した深奥なる研究に、藤井王位がどのような構想で立ち向かうのか。持ち時間各8時間の長丁場で繰り広げられる、最高峰の攻防から目が離せない。
藤井王位、伊藤二冠が注文した昼食メニュー




