これほどまでに“千日手”がファンから大歓声で迎えられた対局があっただろうか。盤上に手が進むたびに復興への寄付金が積み上がる特別ルールの下、9月12日に熊本市の「熊本城ホール」で行われた絶対王者・藤井聡太JT杯覇者(24)と八代弥八段(32)が激突した将棋日本シリーズJTプロ公式戦2回戦。極限の攻防は千日手指し直しにもつれ込み、最後は八代八段が白星をもぎ取る結末となったが、両者が魂を削って紡ぎ出した計210手もの熱戦は、そのまま被災地・熊本への特大のエールとなった。
【映像】珍しい?“歓迎”された千日手成立の瞬間(実際の映像)
本局は令和8年熊本地震の「熊本復興応援対局」として開催され、終局時の総手数に応じ、1手につき1万円が将棋日本シリーズから熊本県へ寄付される特別なチャリティー企画が実施されていた。対局前、藤井JT杯覇者は「対局手数×1万円が寄付されるとも伺っております。対局者としては真剣勝負なので、そのことを意識する余裕はないかもしれませんが、結果としてそのような熱戦にできるように全力を尽くしたいと思っています」と語っていた。その言葉通り、盤上は序盤から一歩も引かない激闘となる。
「千日手が歓迎される珍しいパターン」「ナイスチャリティー」




