激しい攻防が続いた第1局は102手で千日手が成立したが、同一局面を繰り返す手順そのものが非常に長く、現地で大盤解説を務めた佐藤天彦九段(38)も「千日手の手順としても長い」と唸るほどだった。さらに、初手から1手30秒未満の秒読み戦となった指し直し局でも108手にも及ぶ死闘が展開され、合計手数は210手に達した。
通常、引き分けとなる千日手は両者の疲労を招き進行も遅れる過酷な展開だが、今回のチャリティー企画においては手数がそのまま復興支援の額に直結する。そのため、中継を見守っていた視聴者からは「千日手が歓迎される珍しいパターン」「ナイスチャリティー」「聡ちゃん弥八ありがとう」「みんな嬉しい」といった温かいコメントが殺到。寄付総額210万円という達成額に、惜しみない拍手が送られた。
指し直し局では惜しくも敗れ、公式戦通算100敗目が刻まれることとなった藤井JT杯覇者だったが、極限状態の中で見せた気迫あふれる指し回しは、試合前の宣言を見事に体現する“有言実行”の熱戦だった。自身初のベスト4へ駒を進めた八代八段の奮闘とともに、両者の戦いが熊本へ多大な貢献をもたらした感動の一局として、ファンの記憶に深く刻まれることとなった。
(ABEMA/将棋チャンネルより)






