「地獄に落ちる」発言で支持者を動員、投票者へ約77万円の“お金配り”も…トランプが欲しがる「レガシー」米中間選挙でアメリカ・日本はどう変わるのか

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■「ゲリマンダー」は防波堤になるか――選挙産業が生み出す「常に競る」構造

下院の選挙区割りを変更する“ゲリマンダー”
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 今回の中間選挙では、9つの州で選挙区の区割りが再編された。いわゆる“ゲリマンダー”だ。区割り変更だけを踏まえた試算では共和党が5議席程度の上積み効果があり、選挙結果まで含めると最大15議席の上積みに繋がるとの見方もある。前嶋教授はその仕組みをこう解説する。

 「下院は基本的に人口比で議席が割り当てられる。10年に1回、ゼロがつく年に国勢調査をして議席を見直す。テキサス州では共和党が有利になるよう選挙区の区割りを動かした。これがゲリマンダー。最近はソフトウェアを使って、巧みに行われている」。

 ただし、このゲリマンダーが防波堤になり切るかは別問題だ。「最大15議席まではいかず、増えるのはおそらく10議席程度だろう。それでもマイナス26の平均値には足りない。ゲリマンダーがあっても今回の波は超えてしまいそうだという見方が強い」と語る。さらに前嶋教授は、ゲリマンダーが分断を深めるという側面も指摘。「共和党と民主党の選挙区がはっきり分かれることで、選ばれる人がより“赤か青か”になっていく。これも分断の一因だ」と持論を述べた。

 米選挙はなぜ毎回いい勝負になるのか、という小説家・室井佑月氏の問いに対し、前嶋教授はアメリカ独自の“選挙産業”の存在を挙げた。「日本と違って選挙産業が盛ん。家に行って説得する、投票所が遠ければ車を出してみんなで行く、老人ホームで郵便投票を取りまとめるといったことをやっている。候補者は有権者のデータも持っていて、過去に誰に投票したか、所得がいくらかまで分析できる。投票に行きそうにない人を探し出してピンポイントで働きかける。こうした取り組みを両党がやるから常に競る」と述べた。

■「地獄に落ちる」と言ってでも動員を図るトランプ
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