出所者の更生願う「母の鈴」と揺れる保護司制度 「高齢化」「面接の場所」…壁どう乗り越える

ニュース解説
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【映像】複数の「母の鈴」

 出所者のおよそ2人に1人が再犯者となる中、山梨県の甲府刑務所で40年にわたり受け継がれている「母の鈴」の取り組みが注目を集めている。その誕生のきっかけや出所者の更生支援、そして地域で立ち直りを支える「保護司」が直面する深刻な課題について、テレビ朝日社会部の張山紗彩記者が解説した。

【映像】複数の「母の鈴」

■40年前の「母の思い」から生まれた「母の鈴」

 「母の鈴」は、刑期10年未満の受刑者を収容する甲府刑務所で、出所する者に対して手渡されている手作りの鈴だ。その始まりは40年前、目の不自由だった刑務所職員の妻の切なる願いだった。「健全な目を悪いことに使わないで、再びここに戻ってこないでほしい」「重大な岐路に立った時、鈴の音色に心を澄ませて更生への決意を思い出してほしい」と、出所者へ1つずつ手作りの鈴を渡していたという。

 この思いを当時の刑務所長が受け継ぎ、同タイトルの「歌」も作られた。受刑者は就寝前の5分間、この曲を聴いて母を思うという。現在は、30年以上保護司を務める末木ひで子さん(94)が参与を務める山梨県更生保護女性連盟へ引き継がれ、1つ1つ手作りで制作されている。

 仮出所者からは「期待に応えたい。同じ罪を犯さないようにしたい」との声があがるほか、末木さんのもとには、元受刑者が訪ねてきて手垢のついた鈴を見せながら「再犯しなかったのはこの鈴のおかげです」と感謝を伝える一幕もあったという。末木さんは「『ありがとう』と自分の気持ちから言えれば人は変われる。お母さんの愛情が一番人の心を動かす」と語り、この取り組みは愛知県や三重県など各地の刑務所へ広がっている。

 甲府刑務所の中村大和総務部長も「見守ってくれる人がいることを実感してほしい」と語り、再犯を踏みとどまる支えとしての意義を強調する。

■住居や就職先の調整も…立ち直りを陰で支える「保護司」の具体的役割
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