■「可愛い」感情を平らにするメカニズムと男女差
藏口氏によると、キュートアグレッションが起こるメカニズムには2つの説があるという。
説1は「可愛い対象に対して、より“可愛さ”を強く感じすぎた結果、力強くぎゅっと抱きしめたくなる。守ってあげたいという気持ちや接近・養育行動(世話をすること)が強く出たことによって表出した」というもの。
説2は「“可愛い”という感情はすごくポジティブな感情だが、この強いポジティブな感情を感じすぎているがために、その感情をフラットにする、調整するための対策として、感情のバランスを取るためにあえて反対の一見攻撃的に見える反応をしてしまう」というものだ。これは「嬉しすぎて涙が出る“嬉し涙”と似たようなメカニズム。“嬉しさ”が高まりすぎてその感情を調整するために、圧倒されないために涙を流す」と藏口氏は解説する。
この説を受けて、犬山氏は「説1はすごくよくわかる」と同意しつつも、攻撃的という点については「私が感じているのは『攻撃したい』という気持ちではなく、すごく自分本位な欲を発散したいという気持ち。キュートアグレッションという言葉自体、感情が薄い人もポップに使うなどグラデーションがあると思う」と語った。
また、この現象の男女差について藏口氏は「一般に“可愛さ”は女性の方が感じやすいと言われている。“可愛さ”を感じやすい人ほどキュートアグレッションが起こるとすれば、男性よりも女性の方が強く感じやすいのかもしれない」と説明。ホルモンの影響などから女性の方が“可愛さ”を感じやすいデータもあるという。
では、そもそも私たちはどんなものを可愛いと感じやすいのか。「『ベビースキーマ』と言うが、子猫のように丸みがあり、頭が大きめ、目が全体に大きめ、口は小さめ(といった特徴があるもの)」。
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