将棋の伊藤匠王座(叡王、23)に広瀬章人九段(39)が挑戦する王座戦五番勝負第3局が10月2日、北海道虻田郡ニセコ町の「ニセコ温泉郷 いこいの湯宿 いろは」で行われ、伊藤王座が広瀬九段に100手で勝利した。第1局を落としたものの劇的な逆転で第2局を制した伊藤王座は、勢いそのままに連勝。シリーズ成績を2勝1敗とし、自身初となるタイトル防衛へ一気に「王手」をかけた。
広瀬九段の先手で始まった本局は、戦型が相掛かりとなると序盤から両者の深い研究が真っ向からぶつかり合う超急戦に発展。伊藤王座がいきなり角を敵陣に放つなどハイスピードで進行し、午前中には同一局面が繰り返される千日手模様となった。一時は解説陣からも「千日手確率95%」の声が上がるほどの緊迫した局面を迎えていた。
12時10分からの昼食休憩を挟み、局面を動かしたのは先手の広瀬九段だった。対局再開後に意を決して打開を選択したものの、伊藤王座は折込み済みと言わんばかりの淀みない足取りで応戦。伊藤王座の研究ルート通りとみられる正確無比な指し回しでリードをぐんぐんと拡大していった。
局面が進むにつれて差は広がり、伊藤王座の完璧な指し回しが光った。広瀬九段に反撃のスキを一切与えず、最後まで盤面を圧倒し続けた伊藤王座がそのまま一気に押し切った。
伊藤王座、広瀬九段の終局後コメント




