管理職の6割がハラスメント恐れ“育成キャンセル”を経験…なぜ上司は部下を指導できなくなったのか? 若手の8割は「率直な指導を求めている」調査も…“面談にAI導入”は救世主となるか

ABEMA Prime
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■1on1にAIを「かませる」事前準備から対話中まで三段階でサポート

面談中にAIがアシストしてくれる“Kakeai”
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 そうした課題への一つの解として注目されているのが、上司と部下の1on1(1対1)面談へのAI導入だ。Kakeaiのシステムは、面談の前・中・後の三段階でAIがサポートする仕組みになっている。

 面談前には、部下が「今回話したいこと」をスキルやキャリア、人間関係などのテーマから選び、「アドバイスが欲しい」「一旦今日は話を聞いてくれ」「意見が欲しい」といった粒度のリクエストも設定できる。本田氏は「自分から今後のキャリアについて話しにくいタイミングだったり、選択肢があるだけで嬉しいという場合もある」と語る。この情報をもとにAIが上司に対し、「今回メンバーはこんなことを期待しており、これまでのやり取りや、関係性を踏まえると今回はこのように話をして、次回はこうやった方がいい」といった形で事前に助言するという。

 面談中は、AIがリアルタイムで対話の内容をまとめ、話が行き詰った際に「こういうことを話した方がいい」と介入するなどファシリテーターとしての役割を担う。また、上司が部下に言いにくい指摘をしたい場合にも、「AIが『部下の期待はこうだから、こういう順番で言いましょう』とか、『最近(部下は)残業が続いているので、今回はぐっとこらえてこうしましょう』などと提案してくれる」と本田氏は説明する。

 ハヤカワ五味は「これまでは1on1の前に上司は準備をしていたが、それを補助してくれるだけでも助かる人はいると思う。1on1のやり方って意外に習ったり習わなかったりする。しかもそのお作法も時代によって変わってきているだろうし」と評価する。

 よっしー氏も「(AIによる)前さばきによって、言葉を選んだり、言ってはいけないことや言っていいタイミングなどがわかるだけでもお互いにコミュニケーションを取りやすいのではないか」と述べ、AIの介在に一定の期待を示す。また人事部としての観点から、「今までの1on1もデータで見れる仕組みはいっぱいあるんですけど、内容や感情のところまで一発で見れるものはあまりないと思っている。そういった部分で有効活用できるのではないか」と話す。

 ハラスメント防止の観点についても、本田氏は、現行のKakeaiにはハラスメント防止機能はないとしたうえで、定期的な1on1の場が設けられ、会話の記録が残ることで、ハラスメントは起きにくくなるとの見方を示す。面談内容のログは当事者2人だけが確認できる仕様で『言った』『言わない』というトラブルも起こりにくいという。一方で清野氏は「AIを導入したら1on1が円滑に進むとは想像できたが、パワーハラスメントを防ぐツールになりうるかはちょっと微妙。結局AIや人間の仲介役がいたとしても解消できない。ハラスメントの基準を明確化するというのがそもそも大事なのではないか」と課題を指摘する。

 佐々木氏は役割分担のあり方について「AIが指摘して、人間がケアするという役割分担があるんじゃないか。期日内にやらなきゃいけないという課題を伝えるのは別にAIでも構わない。でも俺は君のことを信用してるからやってくれるよね、というメンタルケア的なところは人間が担うという」と述べた。

 本田氏は最後に、「本音が話せないと、そもそもそこで現れるデータって意味がない。しっかりこのデータを守りながら企業のニーズに応えて、この場が成立するようにするサポートをしていきたい」と語った。

(『ABEMA Prime』より)

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