さらに話題は遡り、行方九段が副立会を務めた2012年5月の第70期将棋名人戦七番勝負第3局(森内俊之名人 対 羽生善治二冠)での出来事へ。行方九段は「前の日にだいぶやらかしまして…」と、前夜の酒席で飲みすぎてしまったことを懺悔。その結果、なんと「目覚めたら8時50分」と、午前9時の対局開始10分前に起床したという衝撃の事件を告白した。
大慌てで身支度を整え、「素知らぬ顔で対局室に入った」という行方九段だったが、「当然ながら対局者よりも先に入ってなきゃいけない。でも部屋入ったら、駒も並べ終わって後で(笑)」と完全に手遅れだった当時の状況を説明。
若手の高橋四段から「(立会は)駒並べる前に座っていなきゃいけないじゃないですか!」と至極真っ当なツッコミが入ると、行方九段は「当然そうじゃん。森内さんがクスクス笑ってた」と苦笑い。高橋四段が「確かに(森内の表情の)想像つく」と頷くと、行方九段は「『またやってんなー』みたいな顔してた(笑)」と語り、最高峰の舞台の張り詰めた空気を和ませてしまった(?)顛末で一同の爆笑を誘っていた。
そんな数々のお酒の失敗も経験してきた行方九段だが、今年の名人戦青森対局ではついに正立会人という大役を務めた。正立会人は対局室に誰よりも早く入室しなければならないプレッシャーに加え、和服を着付ける時間も計算しなければならず、準備は想像以上に大変だったという。「だいぶやらかした」副立会での経験を糧に重責を果たした行方九段の微笑ましい苦労話に、世代の離れた高橋四段も興味津々といった様子で耳を傾けていた。
(ABEMA/将棋チャンネルより)




