「正常な人間はやるべきでない」中国で死刑執行に立ち会った法学者が語る実体験…米で約90年ぶり“公開処刑” ライブ配信計画に広がる波紋、抑止力は「フィクション」なのか

ABEMA Prime
(3/5) 記事の先頭へ戻る

■「抑止力はフィクション」「無念を晴らすため」死刑の目的をめぐって

高橋正人氏
拡大する

 現在、公開処刑を行っている国は、イランやアフガニスタンなどに限られている。近代以降、処刑の公開が世界的に減ってきた理由については、「人道主義が強くなり、無制限に公開することは、死刑囚やその家族の尊厳・人格を傷つけるだけでなく、執行する国家の品格やイメージ、名誉も傷をつけると考えられるようになった」と説明する。

 そもそも死刑執行が犯罪抑止につながるのか。「死刑に抑止力があるというのは、あくまでも一つの仮想、フィクションだ。死刑を多く執行していれば犯罪が減るという実証的研究はどこにもない。アメリカの50州を比べても、死刑廃止州と存置州の間で犯罪発生率に差はなく、むしろ死刑のない州の方が凶悪犯罪の発生率が低いこともある」と語った。

 長年、被害者遺族に向き合ってきた弁護士の高橋正人氏は、今回のアメリカの方針について「トランプ氏の自己保身、名誉欲、気まぐれで言っているだけ。公開処刑と被害者遺族の心情を同レベルで論じること自体が失礼だ」と切り捨てた上で、一般論として語るとした。

 抑止力の議論については「『死刑制度があるから、あなたは犯行をとどまりましたか』『死刑制度がないから、あなたは人を殺そうと思いますか』という世論調査自体ができない。公序良俗に反するため、理論的に証明自体ができない」と話す。

 その上で、「被害者からすれば、抑止力うんぬんは、被害に遭っていない幸せな第三者が考えること。遺族としては、できれば自分で死刑執行してやりたい。でもそれをやれば社会の秩序が乱れるため、国に代行して無念を晴らしてもらうために刑罰がある。その究極が死刑制度だ」と強調した。

■「やむを得ず求めているだけだ」死刑制度の是非
こんな記事も読まれています
この記事の写真をみる(6枚)
このまま画像を見る
続きは広告を見た後にご覧いただけます
クリックして広告を見る