■なぜ赤字が続く?クールジャパン機構に見る官民ファンドの課題
海外需要開拓支援機構(クールジャパン機構)は、累積赤字が540億円に上り、統廃合も視野に入っている。失敗が続く要因について、元財務官僚で明治大学公共政策大学院教授の田中秀明氏は、構造的な問題点を指摘する。
「ほとんど政府が出資しているのが最大の原因だ。民間は単にお付き合いで入っているだけで、本気になっていない。失敗しても最後は政府が助けてくれるという、昔散々問題になった特殊法人と同じ構造だ。政府出資の割合を最大3分の1に抑え、民間を3分の2にすれば、民間だって命がけでやる」。
さらに田中氏は、「高いパフォーマンスの人には高い報酬を支払えばいいが、日本の政府系企業トップの報酬は事務次官の給与が上限とされてきた。それでは数億稼ぐ外資ファンドに勝てず、優秀な専門家をスカウトできない」と人材確保の難しさを指摘した。
2ちゃんねる創設者のひろゆき氏も、「失敗したら『自分の金でやります』という人の気迫に比べると、なんとなく国の金を使って、だらだらやっていて何もしてない人が温存される構造になっている。成績が悪くても温存され、責任を取らされたら逃げるということを繰り返している」と語った。
自民党の今枝宗一郎衆院議員は、こうした批判に対し、「赤字額が計画を3年連続で上回ったらアウト(廃止)というルールがある。所管省庁の担当者も、ひりつく形で責任を持っている」と反論。その上で、「フロントでやっているファンドマネージャーたちに、成果連動型のしっかりとした報酬を渡す計画になっていなかったことが大きな問題だった。透明化とPDCAサイクルを回していくことが必要だ」と述べた。
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