■「支払ったお金が無駄だった気がする」保護者が抱くモヤモヤの原因と「学校あるある」のルール
“隠れ教育費”をめぐり、教育学が専門の千葉工業大学・福嶋尚子准教授は、「学校教育法の中で学校運営にかかる費用は、すべて学校設置者が負担することが大原則として明記されている」と説明。その上で「実際には学校設置者がすべてを負うことはできないため、保護者にお願いして費用負担をしてもらってきた。どちらも負担するのが大変なのに、なんとなく今までの慣習で、これも必要だと思われている負担をお互いに押し付け合っている」と指摘する。
また、保護者が“隠れ教育費”に対して抱くモヤモヤについては「ほとんどの家は払えるけど、払ったお金がムダだった気がしてならないという話。せっかく買ったのにほとんど使われなかった教材とか、『もっと安いものでよかった』『買わなくてもよかった』という保護者としてのモヤモヤ感」と分析。にもかかわらず「“隠れ教育費”が経済的にどうしても厳しい家庭が公的な援助を求めて声を上げていると捉える方もいるし、そう捉えられてしまう」という問題を指摘し、「全員が買い揃えなきゃいけない、全員が同じものを持ってなきゃいけない“学校あるある”のちょっと困ったルールを緩めていきませんか」と、部分的に離脱を選べる「離脱の自由」を認める雰囲気作りが重要であると訴えた。
この「離脱の自由」のあり方について、中室氏は「離脱をする理由にもよるのではないか」とコメント。「『教育上必要な活動であり、かつ適正な価格である。そうだけれど、自分は離脱します』という話ではおそらくない。明らかに教育上必要がなく、かつ適正な価格でもないから離脱したいというのであれば、元々の間違っているところを正していかなければならない。本当に必要じゃないものを買わされているかもしれない、それが適正な価格ではないかもしれないという問題に対し、大元のところを正していくことが最初に来るべき」との考えを述べた。
放置すれば増え続ける“隠れ教育費”…学校が自由に使える「バッファー予算」の重要性
