■放置すれば増え続ける“隠れ教育費”…学校が自由に使える「バッファー予算」の重要性
福嶋准教授は、「物価高やデジタル学習など、今後教育に新たに求められる活動はさらに増えるため、隠れ教育費は放置しておいては絶対にこれからも増える」と懸念。対応策としては「補助など公的負担に置き換え」と「保護者の費用負担の軽減の取り組み」の2つが挙げられると話す。自治体がすべての“隠れ教育費”を負担するのは困難な中、各地で保護者の負担軽減に向けた取り組みが進められているという。
ある中学校では、年間10回も授業がない柔道着を従来は保護者に購入させていたが、学校に配当されている予算で1学級分の柔道着と洗濯機を購入。体操着の上に学校共有の柔道着を着用して授業を受ける形に変更し、個人で購入したい家庭は自由に選べるようにしたという。福嶋准教授は「保護者に無駄な買い物をさせない取り組みを進めるために、学校が使える予算を少し増やしてほしい」と指摘する。
こうした動きに対し、中室氏は「文科省もこのような取り組みはやっており、教材の備品化や学校指定品の見直し、制服や柔道着などを再利用する取り組みを行っている。そこは間違いなく進めていただく必要がある」と後押し。その上で、「私も学校と共同研究をすることがあり驚くが、学校が自由に使えるお金は本当に少ない。例えばサッカーボールが壊れたり、理科の実験で使っているビーカーが少し欠けたりしても、それを買い替えるお金すらない。そのため、3人で1つのボールや、3人で1つのビーカーを使っている学校もある。学校によって実情が異なるため、学校現場で自由にできる『バッファーの予算』のようなものがあると良いのでは」と提案した。
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