■四半世紀で4倍「5京7700兆円」の債務膨張…問われるGDPとの乖離
慶應義塾大学大学院教授の小幡績氏は、債務膨張をどう捉えるべきかについて、「金融市場で債権額が拡大していることは、経済が健全に発展している指標として使われる。しかし問題は中身だ。お金を貸して何をやっているかに尽きる。心配なのは、世界中のGDPと借金総額の比率を見た時、借金の比率が上がっていることだ。つまり借金を突っ込んだ割にGDPが増えていない。投資に対する収益率はどんどん下がっている」と指摘した。
文筆家・佐々木俊尚氏は、政府債務が増加する長期的な背景について、「先進国全体が低成長時代に入り、高度成長期のようにGDPが大きく増えなくなっている。一方で、20世紀後半から福祉国家化が進んできたため歳出は増え続けている。その歳出と歳入のバランスが崩れたことが、債務増加の要因だ」と分析した。
2ちゃんねる創設者・ひろゆき氏は、債務拡大に対し肯定的な見方を示した。「借金が多いということは、お金のある人が欲しい人に渡すという『信用』が世界中で大きくなっている証拠だ。最初は信用できないから5万円しか貸せないが、信用できるから100万円になる。さらに、世界中が経済で繋がっているため、『この国が潰れたらマズい』という相互依存が働き戦争を抑えようとする。むしろ債務は大きければ大きいほど平和になるのではないか」と持論を展開した。
この規模感に対し、名古屋商科大学大学院教授の大槻那奈氏は、「債務があるということは対応する何かが増えているということで、同じ期間で見るとGDPも3〜4倍に増えている。極端に債務だけが突出しているという感じは一部を除いてない。しかし、借金が危険だと判断する目安は、トレンドに対してどれくらいオーバーシュートしたかだ。経済規模に対して少しやりすぎな部分や偏りが出ているのが心配だ」と述べた。
経済学者で明治大学教授の飯田泰之氏も、「債務とGDPの比率は2021年頃からほぼ横ばいになっている。心配なのは、債務のレバレッジが健全に抑えられているのか、それともこれ以上レバレッジを上げられない状態、つまりクライマックスが近いのかということだ。通常、金融危機の際はレバレッジが急激に上がりどこかで破裂するが、最近は詰まってきている状況だ」と懸念を示した。
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