■AIワームとは何か、何が危険なのか
ITジャーナリストの三上洋氏は、ウイルスとワームの違いについて「ウイルスはプログラムに寄生するもの。ワームは独立した小さなプログラムとして自ら増殖し、コピーして他に侵入していく」と説明する。“ワーム”とは英語で“虫”を意味する用語だ。
AI研究者で北陸先端科学技術大学院教授の今井翔太氏は、AIワームの仕組みについて「チャットGPTのようなAIはプログラムを書ける。AI本体のニューラルネットワークをインターネット経由で別の機器に送り、IoT(スマート)家電をコピー先として選んでどんどん自分たちをコピーしていける」と述べる。ただし、「アンソロピックの指摘は未来のことを言っており、だいぶ妄想が混じっていると一部のセキュリティ関係者からも指摘されている」とも付け加えた。
AICX協会代表理事の小澤健祐氏は、実際に行われた実験について、AIをワームに搭載するパターンと、外部の高性能AIがワームを操作するパターンなど計3種類が試みられたと説明した。AIをワームに搭載した2つの実験では自己増殖そのものはまだ成功していないが、外部の高性能AIで操作した実験では「いろいろできてしまった」という。
今井氏は技術の進化スピードについて、「3ヶ月ごとに同じ性能を半分のパラメータで出せるようになっている。今年の年末頃には家電上で(AIが)動作し、まずいことができるものが出るだろう」と警鐘を鳴らす。
■IoT機器の脆弱性と「守り」の限界こんな記事も読まれています

