■国による「ブロッキング」要請の是非…テイクダウンとの違い
今回の不正アクセス問題に関連し、総務省は通信事業者に対し、流出した個人情報が掲載されたサイトへの接続を遮断する「ブロッキング」を要請した。
これについて棚瀬氏は、「伝統的な攻撃組織はダークウェブ上にリークサイトを作っていたため、一般人が普通にアクセスできるところではなかったが、今回は一般人が容易にアクセスでき、個人情報を閲覧できてしまう。情報公開による犯人側の狙いを弱めるための一つの手法としてブロッキングはあり得る」と一定の理解を示した。一方で、「一般のサイトに作るということは、足がつくということになる。万が一広がってしまうと対応するためには一つの考え方だが、どういう理屈でブロッキングの要請ができるのかというコンセンサスがないと進めない」と懸念を表明した。
対して杉浦氏は、サイトへのアクセスを遮断するブロッキングではなく、サーバー管理会社などに連絡して問題のサイトそのものを停止・削除する「テイクダウン」で対応すべきだと主張。「連絡先があるわけだから、そこに連絡していれば止めてくれる。実際にダークウェブでも普通のインターネットでも不正サイトに関しては頻繁にやられている」と説明した。
そして、「ブロッキングを要求するのはいいかもしれないが、受け入れて実行に移してしまうと、おそらくネットの表現の自由はかなり失われる。それによって新しい考え方、自分たちとは離れた考え方の方を攻撃して止めてしまう可能性もある」と強い危機感をあらわにした。
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