新日本プロレスが6月11日に開催する「DOMINION 6.11 in OSAKA-JO HALL」のカードが発表された。

先日の福岡大会での流れを受けて、東京ドームに続き、今年2度めのオカダ・カズチカVSケニー・オメガのIWGP戦や、こちらもドームの再戦となる内藤哲也VS棚橋弘至と2つのIWGP戦が目玉となり、すでに対戦者同士の舌戦がリング内外で起きているが、この大会で最も注目すべきは、追加発表されたNEVER無差別級選手権試合、王者・鈴木みのるvs後藤洋央紀のリターンマッチ、しかも今回「ランバージャック・デスマッチ」で行われることになりその熱量はさらに高まりそうだ。

この「ランバージャック・デスマッチ」元々はカナダの木こりがガチで喧嘩するときに用いたルールで、男たちが周りを囲み、一対一のタイマン勝負を最後まで見守るというもの。決着がつくまで逃亡禁止、つまりどちらかが死ぬまで戦うという、今やったら即逮捕の男の治外法権バトルなのだ。

プロレス世界でその世界観をデスマッチルールにはじめて導入し広めたのは、1973年のアントニオ猪木VSタイガー・ジェット・シン戦ということもあり、新日本プロレスの代名詞のようなルールだが、近年では2013年の棚橋弘至vsプリンス・デヴィット戦など、本来の対戦者をリングに戻すという「ランバージャックデスマッチ」のルールを無視して、ユニットメンバーが場外で相手を痛めつける手段になっているのが現状だ。

つまり今回の鈴木vs後藤は鈴木軍とCHAOSの場外での介入合戦となることが多いに予想される。広島大会でNEVER王座から陥落した後藤は、試合内容では勝っていたものの、鈴木軍、エル・デスペラードの度重なる介入の末に王座を失った流れから見ても、今回の鈴木の防衛戦でも同様のことが行われることは容易に考えられる。ならばランバージャック・デスマッチという合法的なルールで、CHAOSのメンバーが試合を邪魔する鈴木軍を完封しリング内で後藤が確実に鈴木を仕留める、そんなチームプレーの見せる試合展開も期待できるかもしれない。

真っ直ぐな戦い方が信条の後藤洋央紀だが、小ズルいチームプレーに長けている鈴木軍、および鈴木みのるに勝つには、やはり「目には目を」といった姿勢も必要かもしれない。シングル戦でありながら、ゴング開始から場外での両ユニットの潰し合いになることは容易の予想できるだけに、また広島の二の舞い返り討ちにあった場合は、あまりにも不器用すぎて目も当てられない状況になるのは目に見えている。そもそもCHAOS自体も元はと言えばヒールユニットだ。毒には毒ということで、久々にえげつない部分も見せて欲しいところである。

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