野球やサッカー、他の競技の選手と同じように、将棋にも「オールラウンダー」と称される棋士がいる。和室で正座して戦う純和風の競技であるにもかかわらず「藤井システム」「香車の2段ロケット」などといった横文字も似合ってしまうのが将棋の隠れた魅力である。
オールラウンダー(なぜか、将棋界では「オールラウンドプレイヤー」よりも「オールラウンダー」の呼称が一般的に用いられる)。ひと言で言えば、将棋の2大戦法「居飛車(飛車の位置を初形から動かさずに序盤を展開する)」「振り飛車(飛車の位置を左に動かして序盤を展開する)」の両方を指しこなす棋士である。