11月11日、韓国のMMAイベントROAD FCが開催した中国大会のメインイベントに、日本から藤田和之が出場した。
対戦相手は中国武術をベースとする“カンフーパンダ”ことアオルコロ。161kgという巨体の持ち主だ。
現役生活のラストスパートとして、自分の体を張って新鋭を発掘していきたいという藤田。対するアオルコロにとっては、ボブ・サップ戦に続いてのレジェンド狩りで己の存在をアピールするチャンスだ。
「炎のファイター」オーケストラバージョンを入場曲に、セコンドのケンドー・カシンとともに登場した藤田。試合開始早々、タックルを仕掛けたがアオルコロの“肉の壁”に遮られてしまう。両者の体重差は、実に51.4kgもあった。
そこからはアオルコロがケージに押し込みながらパンチの連打で猛攻。倒れ込んだ藤田に追い打ちをかけず、様子をうかがう慎重さも見せた。
最後はダウンした藤田にパウンドを浴びせてレフェリーストップ。アオルコロの完勝だ。敵地に乗り込み、自分の相手を務めてくれたレジェンド・藤田に、アオルコロは手を合わせて感謝を表明。勝者コール後にも深々と頭を下げた。
連敗の中、12月には名古屋の大会HEATにも参戦が発表されている藤田。その選手生活のゴールがどんなものになるのか、気になるところだ。
そんな藤田を食ったアオルコロは、アジアマーケットで成長するROAD FCにおける重量級の看板選手になってきた。中国の選手がスターになることは、団体にとっても大きな意味があるはず。
また今大会では、下石康太が賞金100万ドルをかけたライト級トーナメントの準々決勝で一本勝ち。女子マッチでは藤野恵実がブラジル人ファイターに判定勝利を収めている。ROAD FCは日本の格闘技ファンにとっても、ますます見逃せない大会になっていきそうだ。