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 2017年、映画、写真集、CMなど、活躍の場をますます大きく広げていった乃木坂46。昨年11月には活動の一つの集大成として、念願の東京ドーム公演も成功させた。

 メディア露出の点から見れば、シングル表題曲を歌う「選抜メンバー」にとかくスポットライトが当りがちだが、忘れてはならないのが、グループを支え続けてきた「アンダーメンバー」たちの存在だ。選抜への壁、そして後輩にあたる3期生が活動を本格化する中、不安や葛藤を抱えながらも、乃木坂全体の"層の厚さ"に貢献してきた。

 10日、そんなアンダーメンバーによる楽曲のベストアルバム『僕だけの君 ~Under Super Best~』がリリースされ、これを記念した特別番組がAbemaTVで放送される。

 今回、アンダーメンバーを代表して、樋口日奈寺田蘭世渡辺みり愛の3人に、2017年を振り返るとともに今年の抱負を語ってもらった。

■みんな、いつ呼ばれてもいいように準備できています(樋口)

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ーーみなさんにとって、2017年はどんな年になりましたか?樋口さんは、舞台に料理番組にと、新しいチャレンジもありましたね。3月リリースの17thシングル『インフルエンサー』では『気づいたら片想い』(2014年)以来、2度目の選抜メンバーにもなりました。


樋口:すごくあっという間で、2016年よりもさらに良い年だったと思います。もちろんアンダーとしてのお仕事も濃かったですし、選抜メンバーの代わりに行くお仕事もたくさんさせていただきました。乃木坂本体の活動ではご一緒できないような先輩方とご一緒することで、色々なことを学ぶことができました。お料理の番組では、言葉で味を伝えるのって難しいなって。でも普段から意識してご飯を食べるようにしてみたら、食レポも楽しくなりました(笑)。

『インフルエンサー』の発売時期はちょうど舞台版ドラえもん『のび太とアニマル惑星』と重なっていたので、せっかく選抜に入れたのに、歌番組に出られないということもありました(笑)。でも、あの期間を経たからこそ、またアンダーに戻ってからも充実していたんだと思います。

ーー寺田さんは『インフルエンサー』で初めての選抜メンバーになりました。


寺田:選抜に入ったことで『乃木坂工事中』などの番組に出演する機会も増えたので、自分のことを知ってもらえたんじゃないかと思います。私、自分でも変わってると思うんですけど(笑)、番組を見た方には本当に変わってるなって気付いてもらえたんじゃないかなって(笑)。

紅白歌合戦も含め、歌番組に出させていただくことも多く、選抜メンバーとアンダーメンバーを行ったり来たりで忙しい年でしたが、選抜のお姉さんメンバーには気持ちが落ち込んでるときには相談にも乗ってもらいまし、アンダーの明るさにも支えてもらいながら乗り越えられました。

私もその後はアンダーに戻って、改めて選抜の大きさを実感しましたが、選抜にいることが当たり前になっちゃうと、そういうありがたみを忘れてしまいそうだなと思いました。年の後半は『逃げ水』で3期生がセンターになったし、そのカップリングの『アンダー』という楽曲を通して、2期生やアンダーとしての自分の立場を考えることもありました。

ーー渡辺さんは今年、ライブでのセンターも経験しました。


渡辺:乃木坂に入って5年ぐらい経つんですけど、一番濃くて、心も成長できた一年でした。選抜メンバーの代打で歌番組に出させていただきましたし、初めての経験が多かったです。そういうことも最初は嬉しかったんですけど、アンダーと選抜の狭間にいることが辛いと感じることもありました。『インフルエンサー』のカップリング『風船は生きている』やアンダーライブ全国ツアーでセンターをやらせてもらったときも、始めは不安が大きくて、気持ちの動きが激しい一年でもありました。やっぱり本番は楽しいんですけど、それまでのリハ期間ではボロボロになってましたね。

中元日芽香と北野日奈子がお休みした期間、2人がダブルセンターを担当した曲では私と寺田が位置を変えて対応したんですが、本番で間違えたらどうしようというプレッシャーとか、2人が居ないことで寂しがっているファンの皆さんの気持ちをどうすれば和ませられるかという不安のほうが大きかったです。でも、イベントが終わるごとに、「あのときは悩んでたなあ」って客観的に見ることもできていて。経験が活きている感じがあります。

寺田:そうだね。立ち位置を修正して、2人の分を補っていかないといけない役割というのは大変でしたが、とても勉強になった経験です。

ーーみなさんが様々な経験の中で成長し、それがアンダー全体の成長、そして乃木坂全体の底上げにもつながっていると思います。


樋口:歌番組の代打については、アンダーの本来の役目でもあるので。みんな、いつ呼ばれてもいいように準備できていると思います。アンダーライブも積み重ねてきているので、対応力も身についていると思います。

私たち自身はまだまだ成長を強く実感しているというわけではないんですけど、そう言っていただくことは多くなりました。乃木坂全体のライブでアンダーだけのコーナーを見て「やっぱりアンダーってかっこいいね」「経験を重ねて、培ってきたものが大きいんだね」と言ってくださる方もいるので、自信になって頑張れてるなと思います。

■私が教えていただいた言葉を引き継ぐ(渡辺)

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ーーーそんなアンダーメンバーとして一緒に活動してきた中元さん、そして伊藤万理華さんが年内いっぱいで卒業しました。


樋口:応援してきた方は心にぽっかり穴が開いたと思うし、私たちも寂しいんですが、グループ自体はずっと続いていくというのが大人数グループのいいところです。メンバーが抜けてしまうことはすごく悲しいけれども、いつでも連絡は取れるし、家族が家を出て一人暮らしするような感覚かな。だから引き止めるわけでもなく、「おめでとう」「お疲れ様!」と明るく送り出しました。二人とも、これからきっと素敵な道を歩んでいくと思うから。「年取っても集まろうね」って言い合える、そんな乃木坂は仲良くて素敵なグループだなっていつも思います。

ーー後輩が入ってきて実感したことはありますか?1期生が2期生迎えたときと感覚は違いました?


樋口:私も含め、今はそれぞれが乃木坂の中でどうあればいいのかということが明確になってきて、周りを考える余裕も出てきましたが、1期生と2期生はそこまで間隔が開いてなかったので、気遣ってあげる余裕も無かったと思います。何が先輩らしいのかもわからない感じでした。だからいい意味で1期生と2期生は先輩・後輩関係なく仲が良いので、感覚は全然違いますね。

渡辺:私は自分から「最年少です」っていう発信はしてこなかったけど、ずっと年上メンバーに可愛がってもらっていて。それが3期生が入ってきた瞬間、お姉さんメンバーと同等になったというか、今までは赤ちゃん扱いされてたのに、やっと18歳の等身大で見てくれる方が多くなって。嬉しかったです(笑)。

ーー実はそんな渡辺さんがビシっと言うところは言うという話も…(笑)


渡辺:ふふ。あれこれ言えるような立場じゃないんだけど、それこそ生駒さんとかがいろんなことを教えてくれたので、その言葉を3期生に引き継ぐという意味で話をしたことはありました。でも緊張したので、言うときは下からな感じで「すいません…」って(笑)。

寺田:みり愛は3期生で言うと大園子などが同い年なんです。1期生・2期生の中でずっと最年少ではあったけど、それでも5、6年やってきて、経験値はありますから。でも、みり愛って"先輩"っていうよりも、すごくフレンドリーなので、3期生としても、ちょっとどうしていいのかな…というときに、頼りがいがあるんじゃないかな。楽屋で相談を受けているのを見かけます。

樋口:一番フランクに話してるよね。

寺田:両方の気持ちがわかるというか。

渡辺:うん。

■「アンダーの楽曲だからこそ挑戦もできる」(寺田)

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ーー今回のアンダーアルバムには、新たに中元さんのソロ曲、そして鈴木絢音さん、樋口さん、寺田さんがセンターを務める楽曲が収録されています。


樋口:アルバム最後の『誰よりそばにいたい』という曲なんですが、今までの乃木坂にありそうでなかった曲です。タイトルもストレートだし、素敵な言葉がたくさんならぶバラードで、愛をまっすぐに歌っています。ファンの方だけでなく、乃木坂を全く知らない方の心にも響くと思うので、愛される曲になったらいいな。

寺田:以前センター務めさせていただいた『ブランコ』という楽曲では、乃木坂として初めてラップに挑戦したんですが、今回の新曲『その女』もイントロがセリフから始まっていて、今までにない曲調だと思います。アンダーの楽曲だからこそ、新しいアプローチとか、遊べることもあると思っていて、そういった楽曲でセンターを、任せていただけるのは私にとってとても意味があることだと思っています。

ーー2018年はどんな1年にしたいですか?


渡辺:それこそ"最年少"ということで、幼いイメージが付いているので、今まで出していない趣味やファッションの話、みんなにはわからないだろうな~っていう部分もどんどん出していって、「みり愛ってあんなにちっちゃかったのに!」って思ってもらえるような、この5年間の私のイメージをひっくり返す年にしたいですね。

寺田:去年は写真集を出すメンバーもいたので、ファンの人に「スタイルブックみたいなものを出して欲しい」と言っていただくことも多くて。今年はそれを目標にするって宣言したんです。あと、私が生まれてから今までのこと、そして乃木坂の活動、歴史をあえてデジタルではなくて、紙に書いてみたいとも思っています。後で取り上げていただけるかも。

樋口:乃木坂のメンバーにはラジオ、バラエティなど、それぞれ得意な分野がありますが、私はなんでもマルチに活動できる人になりたいと思っています。わがままかもしれないし、今年1年では難しいかもしれないけど、すこしでも認めていただけるように、スキルを上げて行きたいです。3月には新しい舞台も始まるので、自分を窓口に乃木坂を知ってもらえるようになりたいです。成人式もあるのでパワーアップしたいですね。

ーーそんなアンダーの特番が放送されます。


樋口:アンダーメンバーだけでガッツリ特集してもらうことはなかなかないので、メンバーそれぞれの色を見て頂けたらと思います。

寺田:すごく有り難い機会ですね。バラエティで面白い面を発揮できる子もいると思うので、私も放送が楽しみです。

ーー渡辺さんたち「真夏さんリスペクト軍団」の活躍も?


渡辺:う~ん、みんなわりと内弁慶だからなぁ、どうだろう。でも期待してて下さい(笑)

■プロフィール

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樋口日奈(ひぐち ひな) 1998年1月31日生まれ。東京都出身。1期生。3月から始まる舞台『恋する▽ヴァンパイア』への出演が控える。

※『恋する▽ヴァンパイア』の▽はハートマーク。

寺田蘭世(てらだ らんぜ) 1998年9月23日生まれ。東京都出身。2期生。日刊スポーツでコラム「らんぜのNEWSがとまらんぜ」も連載中。

渡辺みり愛(わたなべ みりあ) 1999年11月1日生まれ。東京都出身。2期生。テレビ朝日系「ぱりぴTV」(樋口日奈、寺田蘭世と共演)が放送中。

text=大谷広太、photo=藤木裕之


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