麻雀ファンの間では、超デジタル派として知られる小林剛(麻将連合)。1000点、2000点とアガリを重ねて勝利する様は、ボクシングでジャブを繰り出し続け、ハードパンチャーを封じる試合によく似ている。「8000点のアガリを1000点で防げば9000点分」と徹底した小林イズムの根幹に迫った。
「役が確定している状態の10枚のほうがすごく戦いやすいんです」。七対子と国士無双以外、誰もが4メンツ1雀頭で1つ以上の役を目指していく。しかし小林の場合は、役牌を鳴いて、3メンツ1雀頭でアガリを目指す「10枚麻雀」が基本。10枚で戦うとなれば、選択肢もかぎられ、押し引きも手順も間違えにくいため、手詰まる前にアガれるというのだ。「むしろ鳴かずに13枚ベースで戦う方がすごい」とさえ思っている。