メディアやコンテンツが増え、近年着実に人気が高まった麻雀だったが、2017年は将棋の藤井聡太四段の29連勝、羽生善治「永世七冠」達成など、強烈な将棋ブームに世の中は湧いた。将棋に追いつき、追い越せが大目標だった麻雀界は、まさに正念場。トッププロの多井が、タイトルを取るだけでなく、将棋界にも負けない気持ちを語った。
「タイトルを取った先に見えてくるもの」を具現化していきたい。RTDリーグ初代王者、多井隆晴の言葉には説得力がある。最速最強の異名を持ち、獲得タイトルをすべてあげろと言われても、正直全部をあげられない男。それだけ勝たせてもらってきた立場だけに、自分がどうこうではなく、麻雀界全体で勝負したい。麻雀界という特殊な世界が世間に認知されるためにはどうしたらいいのかを常に模索し、真摯に取り組んでいる。