将棋の中学生棋士・藤井聡太四段(15)が2月1日、順位戦C級2組9回戦で梶浦宏孝四段(22)との対局に勝利し、同級で無傷の9連勝を飾り、来期のC級1組への昇級を決めた。規定により藤井四段は五段に昇段が決定し、史上初の「中学生五段」が誕生した。

この記事の写真をみる(2枚)

 藤井四段は前日までC級2組で8連勝していたが、この日の勝利で1局を残し9勝1敗以上の成績が確定。最終局で敗戦しても、50人中上位3人の昇級枠に入るため、この日の対局で昇級が確定した。中学生棋士によるC級2組初挑戦で昇級を果たす「一期抜け」は、中学生初のプロ棋士となった加藤一二三九段(78)以来の快挙。対局を終えた藤井四段は「順位戦では1年間、昇級を目指して戦ってきたので、それを果たせてよかったです」とコメントした。

拡大する

 藤井四段の今年度の成績は、62局して51勝11敗、勝率0.823。対局数、勝数、勝率、連勝(29=年度またぎ)と“部門四冠”をキープした。2月17日には、朝日杯将棋オープン戦準決勝で、史上初の「永世七冠」を達成し国民栄誉賞にも決まった羽生善治竜王(47)との公式戦初対決も控えている。2人の対戦は非公式戦で1勝1敗の五分。同大会で優勝すれば「中学生による棋戦初優勝」でもあり、大きな注目を集めている。この対局について藤井四段は「非常に素晴らしい機会を得ることができたので、自分の力を出し切って臨みたいと思います」と意気込みを語った。

 朝日杯将棋オープン戦の準決勝・決勝は公開対局で、観戦チケットは購入申し込みが殺到。すでにチケットはすべて売り切れている。

 AbemaTVでは、朝日杯将棋オープン戦準決勝・決勝をそれぞれ終局まで生中継する。

(C)AbemaTV

▶第11回朝日杯将棋オープン戦 準決勝・決勝

第11回朝日杯将棋オープン戦 準決勝・決勝 | AbemaTV(アベマTV)
第11回朝日杯将棋オープン戦 準決勝・決勝 | AbemaTV(アベマTV)
朝日杯は全棋士、アマチュア10人、女流棋士6人によるトーナメントです。 1次予選から本戦まで全てがトーナメントで、決勝も1番勝負となります。優勝者が獲得する賞金は750万円。1次予選、2次予選、本戦…
この記事の写真をみる(2枚)