29連勝、名人撃破などメディアを賑わし続ける中学生棋士・藤井聡太五段に、アイドルも大注目だ。SKE48の「将棋ガール」こと鎌田菜月は、出身が同じ愛知県ということもあり、対局からインタビューまでしっかりチェックしている。「すごい人が来たと思いました。現実が漫画の世界を超えています」と声を弾ませた。
2017年の流行語大賞・特別賞にもなった「藤井フィーバー」。鎌田は2年前の2015年ごろから将棋に興味を持ち出した。「ネットサーフィンしていたら、将棋の先生(棋士)の方々がとてもおもしろいことを知って。それまで将棋は1つのボードゲームとしか思っていなかったんですが。いろいろな伝説が出てきておもしろかったんです」。将棋界でいう、典型的な「観る将」だったが、より深く将棋に触れるにつれて、自分で指すことへの興味も高まり、初心者向けの「どうぶつしょうぎ」からはじめ、今ではスマホアプリ「将棋ウォーズ」で対局を繰り返す日々だ。
将棋の難しさ、将棋界の深さを感じ始めたころに、突如として現れた天才中学生・藤井聡太に、16歳でSKE48劇場にデビューした鎌田は、強烈なインパクトを受けた。「漫画の主人公みたいですよね。現実が漫画の世界を超えちゃっているくらい。すごい人が出てきたと思って、本当にわくわくします」と、ファンがアイドルを見るように目をキラキラさせながら語り続けた。「みんなが、次はどうなるんだろうと思っているところ期待に応え続けているのがすごい。インタビューもぶれなくて尊敬します」と、年下の棋士に感動と驚きを受け続けているという。
2人とも出身は愛知県。鎌田が所属するSKE48の活動拠点も名古屋だけに、街のあちこちで「藤井聡太」の名前を目にする機会が増えた。「近くの奥様方がしゃべっているのもよく聞きます。お店にご飯を食べに行ったら『ここに藤井さんが来たことある』というようなことが書いてあったり(笑)。将棋と全然関係ないお店にも『応援します』とか、新聞の切り抜きとか貼ってありますよ。のぼりも立っています」。
2月17日は長年、将棋界の天才、さらには第一人者として君臨し続けている羽生善治竜王と藤井五段の、公式戦初対局が控えている。「藤井くんが羽生さんのところまで勝ち抜くと、みんなが信じていたこと自体がすごいことだと思っています。最年少という記録ばかりが目立ちますけど、佐藤(天彦)名人に勝ったり、他の強い先生方にも勝ったり。すごいことだということが伝わればいいなと思いますね」と、記録としては目立たない“大勝利”が続いていることに注目した。
周囲のイメージをはるかに超える、強烈な「将棋熱」を持っている鎌田。17日の大一番は、2時間弱の対局をかぶりつくように見ているに違いない。
◆鎌田菜月(かまた・なつき)1996年8月29日、愛知県出身。2012年にSKE48第6期生オーディションに仮合格し、翌2013年に劇場公演デビュー。2015年から参加しているAKB48選抜総選挙では2017年に44位まで順位を上げた。1月10日に発売されたSKE48 22ndシングル「無意識の色」で初の選抜メンバー入り。所属はSKE48チームE。愛称は「なっきぃ」。
(C)AbemaTV