将棋界だけでなく、日本中の人々が知っているプロ棋士・羽生善治竜王(47)。一時は若手に押されタイトルを続けて失うなど、衰えを指摘されることも多かったが、ここに来て勝負どころでの強さをいかんなく発揮し、健在ぶりを見せ付けている。2月17日には中学生棋士・藤井聡太五段(15)との公式戦初対局もあり注目が集まっている中、若手実力者の1人、永瀬拓矢七段(25)は「全棋士が恐れている羽生竜王が出てくるのではと思っています」と、“本気モード”が見られると予想した。

 羽生竜王と藤井五段は、非公式戦で2度戦っている。1回目は藤井五段、2回目は羽生竜王が勝ち、1勝1敗だ。非公式戦とはいえ、真剣勝負が繰り広げられるのが将棋の世界だが、やはり公式戦、さらには今回の対決の場が朝日杯将棋オープン戦の準決勝ということもあり、気合の入れ方は変わってくる。永瀬七段は「非公式戦で負けて、羽生さんの中でも藤井五段の評価が上がったのではと思っています。だから今度は全棋士が恐れている羽生竜王が出てくるのでは」と、必勝を期して臨んでくると解説した。

 羽生竜王自身も、年間通して常にフルスロットルというわけではない。「永世七冠」達成時には「1年間で60局、70局とたくさんの局数をこなして、全体的に高いパフォーマンスを保てるかというと、そこは難しくなっていると思います」と語った。一方で「1局の対局をすることに関しては、昔も今も変わりはない」とも話した。実際、2017年は王位、王座と2つのタイトルを失ったものの、年末には調子を上げ、見事に竜王のタイトルをもぎ取った。ここぞという大一番では、やはり絶対王者と呼ばれるだけの力が出てくる。

 羽生竜王と過去8回対戦し、5勝3敗と勝ち越している永瀬七段は「羽生先生が特別な存在であることに間違いはないです。ただし畏敬の念と勝負のところは線引きが必要です。まともに羽生先生のことを意識しすぎるのはよくないかもしれない」と、威圧感をまともに受けないことをポイントに挙げた。「その点、藤井五段は相手をよく見るタイプですが、1回勝たれているので、そこまで嫌なイメージもないはず。いつもの力が出せるのではないでしょうか」。

 まさに「竜王」がごとく、全力を出してくる羽生竜王に、中学生ながら偉業を成し遂げ続ける藤井五段がどう立ち向かうのか。2月17日の午前10時30分、注目の1手目が指される。

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▶第11回朝日杯将棋オープン戦 準決勝・決勝

第11回朝日杯将棋オープン戦 準決勝・決勝 | AbemaTV(アベマTV)
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2月17日朝8:30から朝日杯準決勝・決勝を生中継でお送り致します。 全プロ棋士、アマチュア10人、女流棋士3人の計173人が優勝を争うトーナメント戦。 前人未到の「永世七冠」を達成した羽生善治竜王…