勝てば優勝という大事な一番を迎えても納谷は動じなかった。これまでのようにこの日も朝日凰を全く寄せつけず、突き放しで相手を圧倒。7戦全勝で難なく序ノ口優勝を成し遂げた。
「特に緊張はなかった。最初から(優勝)すると思ってやっていた」と言ってのける注目の“大型新人”。勝った7番のうち、豊昇龍戦が唯一、四つに組む相撲となったが、それ以外は自分の得意な形である突き押しに徹した内容だった。確かに序ノ口の中では実力は圧倒的に抜きん出ているが「優勝して当たり前」と見られていたプレッシャーもあったはず。しかし「負けられないというのはない。しっかり自分の相撲を取ることだけと思っていた」と硬さは微塵も見られなかった。