いよいよ横浜DeNAの投手王国が完成間近になっている。今日4月2日の対阪神戦で、昨年ルーキーながら2ケタ10勝をマークした浜口遥大投手（23）が、今季初登板初先発に臨む。キャンプ中から左肩の違和感で出遅れていたが順調に回復し、復帰目標と定めていたゴールデンウィーク9連戦のど真ん中に間に合わせた。これで横浜DeNAは今季9人目の先発投手が登場。球団OBで野球解説者の齊藤明雄氏も「よそのチームはうらやましいんじゃないですか」と、目を細める状況だ。
今季は今永、ウィーランド、浜口と3人で昨季31勝挙げた先発陣が出遅れたことで、20年ぶりのリーグ優勝、日本一を目指すチームにとっては、大きな痛手と思われた。ところが代わって先発ローテ入りした2年目の京山が3勝、ルーキー東が2勝、4年目の飯塚も勝利はないものの防御率は3点を切り試合を作るなど、穴を埋めて余りある活躍ぶりだ。齊藤氏は「京山や飯塚が出来るなら、おれたちも！という感覚になったのかもしれないですね。いいライバル意識が投手陣の中で生まれたのでは。特に京山は19歳ですから、大卒や社会人卒の選手には刺激になっていると思います」と、活躍が活躍を呼ぶ好循環になっていると説明した。
穴を埋めるつもりが、むしろ新たな先発候補が誕生したことで、6人の先発ローテは1人また1人と復帰する度に、競争が激化している。「ウィーランドは順調に回復しているから、去年より働けるのでは」と心配していない。昨季11勝の今永が2戦連続KOと本調子ではないが、ここで浜口が復帰登板を飾れば、貴重な左投手だけでも4人、右投手でも5人という、6人の枠から溢れんばかりの候補がそろうことになる。
若くて好調な投手は中5日、復帰まもない投手はゆっくり間隔を空けるなど、人数がいればこその余裕を持った起用ができるのも、今年の横浜DeNAなればこそ。9連戦を終えたころには、投手王国の全貌が見えてくるはずだ。
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