切れ味抜群の鮮やかな右からの下手投げで序二段優勝を決めた豊昇龍は、花道を引き揚げるときから満面の笑みだった。
 「口から(言葉が)出ない(くらいに)すごいうれしい」と3日前に19歳になったばかりのモンゴル出身のホープは、独特な表現で喜びを爆発させた。高校は日本の日体大柏高に留学し、在学中にレスリングから相撲に転向。以来、優勝には縁がなく「ずっと2位とか3位だった」と今回が相撲人生初の「優勝」だった。